通気性のいいすのこベッドであっても、条件がそろえばカビは発生するもの。
カビを発生させない日頃のメンテナンスが重要ですが、もしも、カビが生えてしまったら早めの対処が重要です。
特にマットレスはカビの除去が困難なため、カビが広範囲に及ぶ場合は交換の必要も出てきます。
目次
1:すのこのカビの落とし方
2:マットレスのカビの落とし方
3:カビを予防する方法
すのこのカビの落とし方
除 菌
カビがあまり繁殖していない場合や、見た目は気にしない(すのこ部分は普段は見えない場所なので)という場合は、除菌だけする方法もあります。
次にご紹介する方法は、見た目は黒い斑点が残りますが、カビ自体はある程度死滅しているため、定期的に除菌したりマットレスを立てかけて通気を図るなどすれば、以後のカビは生えにくくなります。
除菌方法1:陰干しする
陰干しが可能(すのこが取り外せ、分割できるなど持ち運びが容易な場合)であれば、風通しの良い屋外で陰干しする方法もあります。
天日干しは、木材が変形したりひび割れたりする恐れがありますのであまりおすすめできません。
風通しの良いところで陰干しし、しっかりと乾燥させればカビをほぼ死滅させることができます。
除菌方法2:消毒用エタノールを使う
ドラッグストアに売っている消毒用エタノールを使う方法です。
手順
①まずは、部屋を十分換気する。
※揮発性が高く引火しやすい性質があるため。
②スプレー容器に入れ、カビの部分にしっかりと吹き付ける。
※ニスが塗ってあるものなどは変色することがあります。
③そのまま乾燥させ、エタノールが蒸発すれば除菌完了。
漂 白
カビの跡も落としたい場合は、キッチン泡ハイターなどの漂白剤を使用する方法もあります。
キッチンハイターやキッチン泡ハイターは、まな板などの木にも使えるものですが(浴室のカビ取り用洗剤は強すぎるため使用できません)、塩素系であるため取り扱いには注意(まぜるな危険など)が必要です。
また、使用後は流水ですすぐ必要があるため、水をスプレーしたり水を含ませたタオルなどで十分に漂白剤を落とすことも重要です。
手順
①換気、ゴム手袋、メガネなど目の保護を行う。
②カビに泡を吹き付ける(泡タイプでない場合、規定量に希釈したものをタオルにしみ込ませカビの部分に当てがう)。
③カビの跡が消えたら(または薄くなったら)、すのこを流水ですすぐ。
④風通しのよいところで陰干しし、しっかりと乾燥させる。
サンドペーパーで削る
カビがひどい場合や、塩素系漂白剤が使えない場合はサンドペーパーでカビを削る方法もあります。
手順
①すのこが完全に乾いた状態で行う。
②180~240位の番手(サンドペーパーの粗さ。番手が小さいほど荒く、段階的に細かいもので仕上げるのがコツ。)を使用し、240番位で仕上げを行う。
③あまり削りすぎるとすのこの強度が落ちるので、表面だけ削るようにする。
④それでもカビの跡があるようであれば、カビが生えにくくなるよう除菌や漂白を再度しておく。
マットレスのカビの落とし方
マットレスは、漂白剤やサンドペーパーが使用できないため、黒カビを完全に除去することは困難です。
カビが広範囲にわたる場合は、健康面のリスクもありますのでマットレスを交換することをおすすめします。
除 菌
手順(消毒用エタノールを使用)
①揮発性が高いため部屋を十分換気する。
②スプレーでカビの部分に染み込むようにしっかりと吹き付ける。
③マットレスを立てかけ、扇風機やエアコン、ドライヤーなどでよく乾燥させる。
漂 白
キッチンハイターなどの塩素系漂白剤は、布を傷める・色落ちすることからマットレスには使用しないように注意書きがされています。
多少の損傷や色落ちは仕方がないという場合は、体に近いところで使用するものですので、最小限の範囲にとどめ、薬剤をしっかりと取り除くことが必要です。
手順(キッチン泡ハイターを使う)
①さきほどのすのこ同様に換気、ゴム手袋、メガネなどの保護を行う。
②最初は目立たない部分でテストする。
③問題が無ければ、泡ハイターをカビに吹き付ける(泡タイプでない場合、規定量に希釈したものをタオルにしみ込ませマットレスを湿らせる)。
※生地が傷む場合は使用をすぐ中止し、水で洗い流す。
④カビの跡が消えたら(または薄くなったら)、お湯につけたタオルでたたくようにふき取る。
⑤乾いたタオルでたたくように水分をふき取る。
⑥3と4を繰り返し薬剤をしっかりと取り除く。
⑦マットレスを立てかけ、扇風機やエアコン、ドライヤーなどでよく乾燥させる。
カビを予防する方法
カビを落とせても、カビが発生しやすい状況に変わりがなければ再発の可能性があります。
カビの発生には湿度が大きく影響(関連記事「ベッドがカビる原因と対処法」)しますので、再発防止にはベッドや住宅内の湿度を下げることが重要です。
【再発防止のポイント】
1.ベッドの湿度を下げる
・掛布団は使用の都度折りたたみ、マットレスの通気を図る
・シーツや敷パッドを頻繁に交換する
・マットレスを立てかけるなどし、ベッドの通気を図る
・通気性の高いシーツや敷パッド(夏場は麻素材など)を使う
・通気性の高いマットレスを使う
・ベッドは壁から離す
・すのこベッドでも日頃のメンテナンスを行う
2.住居全体の湿度を下げる
・入浴後は風呂のフタを閉める
・浴室は入浴後もしばらく換気を行う
・キッチンは調理のほかお湯を使用する際も換気を行う。
・外気の湿度が高いときは窓を開けない
・寝室は、エアコンを使う場合も、扇風機などを併用し、室内の空気の循環を図る
まとめ
ベッドも布団と同じように日頃のメンテナンスが欠かせません。
手間はかかりますが、ベッドを長持ちさせることができるほか、健康上のリスクも減らすことができます。