夫婦二人で使用するベッドを考えた場合、ベストなものとはどんなものでしょうか。
大きさや寝心地といったベッドの基本的な部分はもちろん、新婚、妊娠、子供の誕生などその時々の状況によっても違いはあるでしょう。
そこで今回は夫婦で使うベッドのサイズや使い方に応じた選び方についてご紹介したいと思います。
目次
夫婦で使うベッドの選び方 前編
1.一緒に寝るならダブルベッド?
・二人で寝た場合の広さをイメージしてみる
・ベッドフレームのタイプによってはサイズアップも可能
2.振動
・スプリングの種類で振動は減らせる
・クイーン以上のサイズを選ぶ
夫婦で使うベッドの選び方 後編
3.夫婦の温度差は掛布団が解消する?!
4.新婚でも別々に寝たいといわれたら
5.子供が増えてもいいように大きめを選択
・親子一緒に川の字で寝る
・川の字で寝れるベッドの大きさとは
・子供と一緒に寝るならフロアベッド
1.一緒に寝るならダブルベッド?
夫婦の寝室など、二人で使うベッドとしてまず思い浮かべるのがダブルベッドではないでしょうか。
ベッドのサイズには様々なものがありますが、二人での使用を想定して作られているベッドは、ダブル以上のサイズといわれています。
そういった意味でダブルベッドは二人での使用基準を満たした造りとなっていますが、体の大きさや自分に合った快適なスペースは皆同じではありませんよね。
何気なく選んでいたベッドかもしれませんが、快適な睡眠を得るためには、それぞれの夫婦が自分たちに合ったベッド選びをしていく必要がありそうです。
【二人で寝た場合の広さをイメージしてみる】
ダブルベッドはシングルの2倍の大きさとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はキングサイズでもシングル二つ分のサイズとなります。
それでは夫婦二人でベッドを使用した場合の一人当たりのスペースについて、各サイズごとに見ていきたいと思います。
上の表は、日本人の平均的な体型の男女が一緒に寝た場合の、一人当たりのスペースを表しています。
※平均的な体型として肩幅:男性45cm、女性40cmを想定。二人の間のスペースはそれぞれのスペースとしてカウント。男女の数値の差は肩幅の差で5cm。なお、各サイズのマットレス幅はメーカー等により違いがあります。詳しくはこちら(快適なマットレスサイズ)をご覧ください。
ダブルの一人当たりのスペースを見ていくと、男性で82cmと例えるならフェリーなどの船室寝台に相当するサイズ。一人でシングルに寝た場合と比べるとかなり狭く感じるかもしれません。
それ以上のサイズはというと、
クイーン 男性 95cm セミシングルとシングル中間位
キング 男性108cm シングルとセミダブルの中間位
という結果となりました。クイーンやキングは大きく場所もとるとイメージしがちですが、一人当たりのスペースとして考えると意外に小さい印象ですね。
【ベッドフレームのタイプによってはサイズアップも可能】
ベッドの大きさはマットレスサイズである程度決まってきますが、実際に置くためのスペースということになると話は別で、フレームの寸法もみていく必要があります。
ベッドのフレームは、そのタイプによって寸法が変わってきます。
・マットレスベッド マットレス幅 = フレーム幅
これはマットレスそのものに脚が付いたタイプでマットレスと同じフレーム寸法となります。このほか、脚付きマットレスボトムベッド(フレームとマットレスが別々のもの)や通常のベッドでもマットレスとフレーム幅が同じものはあります。
・ドロップマットタイプ マットレス幅 +5~10cm程度
ドロップマットとは、マットレスがフレームにはまり込むような構造になっており、フレームの厚み分だけ幅の寸法も大きくなるもので、フロアベッドやローベッドによくあるタイプです。
例えばこのタイプのダブルを選んだ場合、フレーム幅145~150cm位となりますから、マットレスベッドであればダブルとクイーンの中間サイズ(ワイドダブル:幅150cm程度)も選んでいけそうです。
・ステージタイプ マットレス幅 +10~40cm程度
北欧スタイルなどによくあるステージタイプ。おしゃれなデザインで、ちょっとしたテーブル代わりにもなるステージが付いています。フレーム幅はマットレス+10~40cmとかなり大きいものもあります(写真は+22cm)。
こちらのダブルを選んだ場合、フレーム幅162cmとなり、マットレスベッドならワンサイズアップのクイーンサイズも選べますね。
ベッドは毎日使うものですし、できるだけ快適なものを選びたいですよね。夫婦で使うベッドを選ぶ場合、新婚の方などは独身時代に一人で使用していたベッド(シングルベッドやセミダブルベッドなど)の使用感と先ほどの一人当たりのスペースを比較するとイメージしやすいかもしれません。
2.振動
夫婦二人で寝ると、どうしても相手の寝返りなどの際に振動が伝わってきます。
マットレスの選び方によってはある程度抑えることは可能ですのでそのあたりをご紹介します。
【スプリングの種類で振動は減らせる】
・ボンネルコイルマットレス
スプリング状のコイルをマットレス全面に配置し連結したもの。ポケットコイルと違い点ではなく面で支える構造の為、揺れや振動が伝わり易くなっています。スプリングマットレスの中では一番リーズナブルな価格帯です。
・ポケットコイルマットレス
スプリングが一つひとつ不織布のポケット(袋)に包まれて独立しており、点で支える構造のため、耐圧分散に優れ、また、横揺れや振動が少ないのが特徴です。
・高密度連続スプリングマットレス
一本の鋼線を連続して編み込んだフランスベッド独自の高密度連続スプリング。従来型のボンネルコイルマットレス等に比べスプリング密度が約2.5倍あり、体圧を適度に分散させ揺れや振動を吸収するバランスの取れたマットレス構造。
夫婦ふたりで使用する場合、価格は上がってしまいますが、ボンネルコイルマットレス以外をおすすめします。
【クイーン以上のサイズを選ぶ】
クイーンサイズ以上のマットレスは、マットレスが二枚となっているものがあります。これであればマットレスは並んではいますが、マットレス自体は分かれていますので別々のベッドに寝ているのに近い状態となります。
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